Chord Dock ユーザーズマニュアル v2.0

DAW 上でのコード進行編集、セクション管理、アルペジオ / ベースライン生成、リハモ、アレンジャーモードによる伴奏演奏、ChordPart によるパート別 MIDI 出力までをまとめた v2.0 対応マニュアルです。

対象バージョン: v2.0.1 / マニュアル: v2.0 / 最終更新日: 2026-07-14

マニュアル情報

DAW 上でのコード進行編集、セクション管理、アルペジオ / ベースライン生成、リハモ、アレンジャーモードによる伴奏演奏、付属レシーバー ChordPart によるパート別 MIDI 出力までをまとめた v2.0 対応マニュアルです。

項目 内容
製品 Chord Dock(Lite / Extended / Performance)
同梱プラグイン Chord Dock 本体 / ChordPart(レシーバー)
本マニュアルの対象フォーマット VST3 / AAX / AU(ChordPart は VST3 のみ)
対象バージョン v2.0.1
マニュアルバージョン v2.0
最終更新日 2026-07-14

1. はじめに

Chord Dock は、DAW 上でコード進行を作成・編集・試聴・変形・MIDI 出力し、さらにそのコード進行を土台に伴奏を演奏するためのプラグインです。

バージョン 2.0 では、従来のコード編集系の機能に加えて、次の要素が追加されました。

従来からの主な機能は次のとおりです。

このマニュアルは、次のユーザーを想定しています。


2. 対応環境

2.1 対応 OS

32-bit OS には対応していません。

2.2 対応プラグイン形式

付属の ChordPart は、Windows / macOS とも VST3 のみです(Standalone はありません)。実際の同梱形式は配布パッケージに従ってください。

2.3 対応ホスト / DAW の目安

一般的な VST3 / AU / AAX 対応 DAW を想定しています。例:

DAW 固有の仕様により、一部挙動が異なる場合があります。ChordPart を使ったパート別ルーティングは、本体と ChordPart を同じ DAW プロジェクト内で使うことが前提です(第 17 章)。


3. インストール

3.1 配布形式

v2.0.1 の配布ファイル:

Windows 版では、インストーラーではなく ZIP 配布を前提とします。ZIP にはマニュアルや付属案内が含まれる場合があります。

3.2 インストール前の注意

3.3 代表的なインストール先

Windows の ZIP 配布を使う場合は、Chord Dock.vst3ChordPart.vst3C:\Program Files\Common Files\VST3\ へ配置してください。

3.4 アンインストール方針


4. DAW 側の初期設定

4.1 プラグインスキャン

DAW に Chord Dock が出ない場合は、次を確認してください。

  1. インストールが正常終了しているか
  2. Windows では .vst3 を標準フォルダへ正しくコピーしたか
  3. DAW 側で再スキャンしたか

スキャン後は、Chord DockChordPart の 2 つが DAW のプラグイン一覧に表示されます。

4.2 基本的なルーティング

Chord Dock は主に次のどちらかの使い方を想定しています。

基本構成:

  1. MIDI トラックまたはインストゥルメントトラックに Chord Dock を挿す
  2. 別トラックにソフト音源を挿す
  3. DAW 側で MIDI をルーティングする

アレンジャーモードのパート別出力(Drums / Bass / Arp / Chord Pad)を複数の音源へ配る場合は、次の 2 通りがあります。

4.3 プロジェクト保存

通常は、Chord Dock の状態は DAW プロジェクトと一緒に保存 / 復元されます。アレンジャーモードのパターンやパッド割当、ChordPart の設定も同様です。


5. メイン画面の全体像

メイン画面は、主に次のエリアで構成されています。

アレンジャーモードを有効にすると、画面下段はアレンジャー専用の画面(セットアップ / パフォーマンス / Song の 3 ページ)に切り替わります(第 15 章・第 16 章)。


6. トップツールバー

トップツールバー
図: トップツールバー

トップツールバーには、Chord Dock 全体に関わる操作があります。

主な項目:

ビルドによって、配置や文言が少し異なることがあります。


7. タイムライン編集

7.1 コードイベント

タイムライン上のコード進行編集
図: タイムライン上のコード進行編集

タイムラインは、コード進行を時間軸に沿って編集する中心エリアです。

7.2 拍子変更

ルーラーから拍子変更を配置できます。変拍子情報は、アルペジオ、リハモ、アレンジャーモードの各画面にも反映されます。

7.3 タイムライン上のコード編集

コードイベントのコンテキストメニュー
図: コードイベントのコンテキストメニュー

タイムライン上のコードイベントは、右クリックメニューから直接編集できます。

現行の編集項目には、次が含まれます。

コード修飾 サブメニューでは、次を扱います。

これらはコードパレットと同じ計算ロジックを共有しますが、保存先の状態は独立しています。


8. セクション

8.1 セクションとは

セクションは、複数のコードイベントを Verse / Chorus などのまとまりとして扱うための機能です。

8.2 セクションの作成

セクション作成コマンド
図: セクション作成コマンド
  1. タイムラインで複数のコードを選択する
  2. セクション作成コマンドを実行する
  3. セクション名を入力して確定する

8.3 通常モード

セクション表示
図: セクション表示

通常モードでは:

8.4 フォーカス編集モード

フォーカス編集モード
図: フォーカス編集モード
セクション内部のフォーカス編集
図: セクション内部のフォーカス編集

セクションをダブルクリックすると、フォーカス編集モードに入ります。

このモードでは:

8.5 セクションと演奏機能

アルペジオ、リハモ、アレンジャーモードは、いずれも「選択中のセクション」を単位として動作します。

アレンジャーモードで演奏に使うセクションには、追加の条件があります。

条件を満たさないセクションは、アレンジャーモードでは「登録はされるが使用不可」として扱われ、セクションランチャー上でグレー表示になります。タイムラインでセクションの開始位置と終了位置を小節境界に揃えると使えるようになります。


9. 中段パネル

中段パネル
図: 中段パネル

中段パネルには、次のようなタイムライン関連の操作があります。

アルペジオモードやリハモモードに入ると、中段パネルの一部はそのモード専用 UI に切り替わります。

アレンジャーモード中は、中段パネルが演奏用の帯に切り替わり、次のような項目が並びます(詳細は第 15 章・第 16 章)。


10. コードパレット

コードパレットは、現在の Key / Scale に基づいてコードバブルを並べるエリアです。

主な操作:

コードバブルでは、次のような編集ができます。

これらの設定は、そのバブルから新規挿入されるコードへ反映されます。


11. 右サイドパネル

右サイドパネル
図: 右サイドパネル
Key / Scale の選択
図: Key / Scale の選択
プリセットメニュー
図: プリセットメニュー

右サイドパネルには、全体の和声設定があります。

主な項目:

Key や Scale を変えると、コードパレットや五度圏表示も更新されます。


12. 五度圏

五度圏ウィンドウ
図: 五度圏ウィンドウ

対象エディション: Extended(第 19 章参照)

五度圏ウィンドウは、近親和音や調性感を視覚的に確認するための補助画面です。

主な使い方:

タイムラインへの直接配置面ではありません。


13. アルペジオ / ベースライン

13.1 概要

アルペジオ機能の全体レイアウト
図: アルペジオ機能の全体レイアウト
アルペジオビュー
図: アルペジオビュー

対象エディション: Extended / Performance(第 19 章参照)

アルペジオ機能は、選択セクションのコード進行からノート列を生成するモードです。

モードは 2 種類あります。

どちらも同じ生成基盤を使いますが、音域テーブル、プリセット、見せ方が異なります。

13.2 セクション制約

13.3 主なパラメータ

現行の主パラメータ:

13.4 Range と Spread

Range は基準音域を選ぶ機能です。Spread Up / Down は、その基準帯域から上下へ許容音域を広げます。

Bassline では低域側の音域テーブルが通常 Arpeggio と異なります。

13.5 Notes と Tension

Notes ポップアップでは、次のような音の役割を選べます。

Tension モード:

13.6 Order

Arpeggio モードでは、次を選べます。

Random も完全ランダムではなく、同一入力なら同一結果になります。

Bassline では、メイン UI に Order は出しません。

13.7 Syncopation

Syncopation はヒューマナイズではなく、マスクベースの食い機能です。

設定できるもの:

Ahead は前倒し、Behind は開始位置を動かさず長さを後ろへ伸ばします。

13.8 Rest

Rest もマスクベースです。指定した小節 / 拍 / サブステップの位置ではノートを生成しません。

13.9 Style

Arpeggio の現行スタイル:

Bassline の現行スタイル:

現在のパラメータがプリセットと一致しない場合、表示は Custom になります。

13.10 ノート編集ウィンドウ

アルペジオのノート編集ウィンドウ
図: アルペジオのノート編集ウィンドウ

アルペジオには、ピアノロール上でノートを直接編集するウィンドウがあります。

できること:

パラメータ変更やスタイル変更を行うと、編集済みノートはクリアされ、再生成結果へ戻ります。

13.11 ドラッグエクスポート

生成されたアルペジオ / ベースラインノートは、そのまま MIDI として DAW へドラッグできます。


14. リハモ

14.1 概要

リハモ機能の全体レイアウト
図: リハモ機能の全体レイアウト

対象エディション: Extended(第 19 章参照)

リハモ機能は、選択セクションのコード進行を、候補を比較しながら再和声化するためのモードです。

14.2 セクション制約

14.3 基本フロー

  1. セクションを選ぶ
  2. 範囲を決める
  3. Applied Codes を決める
  4. Core / Enrich / Rebuild を選ぶ
  5. 候補をプレビューする
  6. 必要ならコードをロックする
  7. Show Original で比較する
  8. Apply で確定する

14.4 Range と Applied Codes

14.5 モード

Core: 保守的。コード単位の候補、同期生成。

Enrich: 色味や展開を加える。Chord UnitProgression Unit を持つ。

Rebuild: より大胆な再設計。進行単位中心。T/S/D Fidelity は内部的に無効固定。

14.6 Show Original

Show Original は比較表示用トグルです。

14.7 候補プレビュー

候補はまずプレビュー用データへ適用され、いきなりタイムライン本体を書き換えません。

そのため:

14.8 コードロック

リハモでは、対象コードを persistent ID 単位でロックできます。

ロックしたコードは:

14.9 編集ウィンドウ

リハモ編集ウィンドウ: コード単位生成
図: リハモ編集ウィンドウ(コード単位生成)
リハモ編集ウィンドウ: 進行単位生成
図: リハモ編集ウィンドウ(進行単位生成)

リハモ編集ウィンドウでは、次のような詳細操作ができます。

再生まわりの現在仕様:

14.10 Apply と Undo

リハモの適用では:


15. アレンジャーモード:セットアップとパターン編集

15.1 概要

アレンジャーモード セットアップページ
図: アレンジャーモード(セットアップページ)

対象エディション: Performance(第 19 章参照)

アレンジャーモードは、タイムライン上のコード進行を「演奏できる伴奏」に変える機能です。セクションごとに 4 パート(Drums / Bass / Arp / Chord Pad)の伴奏パターンを作り、パッドで呼び出しながら曲を進められます。

パターン生成の仕組み

アレンジャーモードは基本的に、ユーザーが自分で伴奏パターンを作成・編集するための仕組みです。

アレンジャーモードは、AI 生成、クラウド生成、または完全なランダム再生を行う機能ではありません。パターンは、パッドに保存される編集可能なリズムと音楽的役割のテンプレートです。プリセットやランダム生成コマンドは開始点を作るための機能で、その後は通常のパターンとして自由に編集できます。

Chord Dock が Bass / Arp / Chord Pad をプレビュー、演奏、または MIDI 書き出しするときは、選択中セクションのコード進行を読み取り、パターン内のタイミングとコードに対する役割を実際の MIDI ノートへ変換します。同じパターンを別のコード進行で使った場合も、リズムと役割は保たれ、実際に鳴る音程だけが新しいコードに追従します。

全体のワークフロー:

  1. タイムラインでコード進行を作り、セクションにまとめる(第 8 章)
  2. アレンジャーモードを ON にする
  3. パートごとにパターンを作成し、パッドへ割り当てる(本章)
  4. セクションランチャーやパッドで演奏する。必要に応じて Song ページで曲順に並べる(第 16 章)
  5. できあがったパターンは MIDI としてドラッグして DAW へ書き出せる

15.2 対象エディションとデモ版

デモ版で試せること

デモ版の制限

デモ残り時間について

15.3 アレンジャーモードの開始と 3 つのページ

中段パネルの アレンジャー ボタンでアレンジャーモードに入ります。画面下段がアレンジャー専用画面に切り替わり、次の 3 ページを行き来できます。

各ページからは 戻る ボタン、または Esc キーで戻れます。アレンジャーモード中は、PC キーボードの数字キー 1〜8 がセクションランチャーに割り当てられます(第 16.1 節)。

15.4 パートと MIDI チャンネル

アレンジャーモードは、次の 4 パートで構成されます。

各パートの MIDI チャンネルは、パターンエディタ内の MIDIチャンネル から変更できます。プレビュー、ドラッグエクスポート、ライブ再生はすべてこの設定に従います。

パート別に別々の音源を鳴らす方法は 2 通りあります。

15.5 パッドとパターンセット

各パートは 8 個のパッドを持ちます。Pad 1〜7 が主要パッド、Pad 8 は補助パッド扱いです。

さらにパートごとに パターンセットセットA / セットB)を持ち、パッド 8 個×2 セットを切り替えて使えます。

選択中パッドの情報はパッドインスペクターに表示され、次の操作ができます。

パッドの右クリックメニューからも同じ操作ができます。

スタンバイ Pad 1 ボタンは、パターンが割り当てられている全パートの Pad 1 をまとめて無音で待機させます。DAW を再生した瞬間から伴奏を鳴らしたいときは、再生前にこれを押しておきます。

デモ版では、各パートで使えるのは Pad 1〜3 までです(第 15.2 節)。Pad 4〜8 は表示されますが選択できません。

15.6 パターンエディタの共通操作

パターン編集は、パートごとの専用エディタを別ウィンドウで開いて行います。表示とプレビューは「選択中セクション」を基準にします。

共通の設定・操作:

グリッドセルでの基本編集:

上段にはセクションのコードリボンと小節 / 拍ガイドが表示され、拍子変更にも追従します。

15.7 Drums エディタ

Drums パターンエディタ
図: Drums パターンエディタ

Drums はレーン式のステップエディタです。キック / スネアなどの打楽器レーンを縦に並べ、レーン×グリッドでパターンを組みます。

ドラム音源のマッピングが GM と異なる場合は、レーン割り当てを音源側に合わせて調整してください。

15.8 Bass エディタ

Bass パターンエディタ(Chord-Role Sequencer)
図: Bass パターンエディタ(Chord-Role Sequencer)
Bass パターンエディタ(MIDI Roll)
図: Bass パターンエディタ(MIDI Roll)

Bass エディタは、編集方式(パターン種別)を 2 つから選べます。切り替えるとパターン内容は作り直しになるため、確認ダイアログが表示されます。

Chord-Role Sequencer

MIDI Roll(ピアノロール)

15.9 Arp / Chord Pad エディタ

Arp と Chord Pad は、Bass と同じロールレーン系のエディタを使います。主な違いは次のとおりです。

役割レーンで組む点は Bass と同じなので、コード進行を差し替えてもパターンがそのまま流用できます。

15.10 プリセットとドラッグエクスポート

各エディタの プリセット から、パートごとのスタイル雛形を呼び出せます。呼び出した後は通常のパターンとして自由に編集できます。

エディタ上のドラッグエリアから、パターンを MIDI として DAW へドラッグできます。書き出される範囲は プレビューループ の選択(セクション / パターン)に従い、エクスポート内容は画面上に表示されます。

デモ版では、ドラッグエクスポートおよびアレンジャー由来の MIDI 書き出しは使用できません(第 15.2 節)。


16. アレンジャーモード:演奏

16.1 セクションランチャー

セクションランチャー
図: セクションランチャー

タイムライン下部のセクションランチャーには、セクションが 8 スロット並びます。

Ctrl / Cmd / Alt を押しながらの数字キーは対象外です。DAW 側が数字キーを先に受け取る設定になっている場合は、プラグイン側での動作を保証できないことがあります。

16.2 現在 / 次回(予約制の切り替え)

アレンジャーモード中の中段パネル
図: アレンジャーモード中の中段パネル

アレンジャーモードの演奏は予約制です。セクションやパッドを押しても即座には切り替わらず、いったん「次回」として予約され、設定したタイミングで切り替わります。

16.3 Launch Quantize

Launch Quantize は、セクション予約が確定するタイミングを決めます。

中段パネルの Launch チップ、または 演奏設定 メニューから変更できます。

16.4 同期モード(ホスト / プラグイン)

同期モード は、曲の進行位置を誰が管理するかを決めます。

プラグイン 進行中のタイムライン再生ヘッドは、内部進行上の位置を表示します。

16.5 パッド切り替え(タイミング / 再生位置)

同じパート内でパッド(パターン)を切り替えるときの挙動は、2 つの設定で決まります。

タイミング — いつ切り替えるか:

再生位置 — 切り替え後にどこから鳴らすか:

16.6 自動進行(Auto)

自動進行 を有効にすると、パッドを押し続けなくても伴奏が自動で進みます。セクションパッド はそれぞれ独立したトグルで、片方だけ / 両方 / どちらもオフ、を自由に選べます。

自動予約は DAW を停止するとクリアされます。

16.7 MIDI トリガー(MIDI 入力とノートマップ)

セクションランチャーとパッドは、MIDI ノートでも操作できます。外部キーボードやパッドコントローラーからの演奏に使えます。

トリガーノートの割り当て:

音名は「ノート番号 60 = C4」の表記です。DAW によっては同じノート番号を 1 オクターブ違う音名(60 = C3 など)で表示するため、ノート番号での確認をおすすめします。

16.8 パフォーマンスページ

パフォーマンスページ
図: パフォーマンスページ

Perform で開くパフォーマンスページは、演奏に集中するための画面です。

16.9 Song ページ

Song ページ
図: Song ページ

Song で開く Song ページでは、パッドのパターンを曲順に沿って並べ、「どのセクションでどのパターンを鳴らすか」を 1 枚の画面で組み立てられます。

画面構成:

パッドクリップの編集:

再生:

16.10 保存・復元と Undo


17. ChordPart — 付属 MIDI レシーバー

17.1 どんなときに使うか

Chord Dock はアレンジャーの 4 パートをパート別の MIDI チャンネルで出力しますが、DAW によっては「プラグインが出力する MIDI をチャンネルで振り分けて別トラックの音源に送る」配線ができません(代表例: Ableton Live)。

ChordPart は、この制約を回避するための小型プラグインです。Chord Dock 本体からパート別 MIDI を直接受け取り、置いたトラックの MIDI 出力として渡します。これにより、各パートを普通の MIDI トラックの入口として使い、DAW 内蔵音源を含む任意の音源をパートごとに鳴らせます。

17.2 仕組みと遅延

本体と ChordPart は、DAW のトラック配線を通らない内部バスで直結されます。同じ DAW プロジェクト内に両方が読み込まれていれば、追加の配線なしで接続されます。

17.3 セットアップ手順

Ableton Live 12 でのルーティング例
図: Ableton Live 12 でのルーティング例

Ableton Live 12 を例にした基本手順です(他の DAW でも考え方は同じです)。

  1. トラック A に Chord Dock 本体を挿し、中段パネルの Part送信 チップをクリックして ON にする(演奏設定 メニューの ChordPart へ送信 でも同じです)
  2. トラック B1〜B4 に ChordPart を 1 つずつ挿し、各インスタンスの Part を Drums / Bass / Arp / Chord Pad に設定する
  3. 音源トラック C1〜C4 に任意の音源(Live 内蔵音源も可)を置き、MIDI From で対応する B トラック(ChordPart)を選び、Monitor = In にする
  4. アレンジャーモードで演奏すると、各パートが対応する音源トラックで鳴ります
  5. C トラックをアームして録音すれば、パート別の MIDI クリップとして記録できます

使うパートだけセットアップしてもかまいません(例: Drums と Bass の 2 パートだけ)。

17.4 ChordPart の画面

ChordPart の画面
図: ChordPart の画面

ChordPart はコンパクトな 1 画面のプラグインです(正式名称: ChordDock Part Receiver)。

これらの設定はすべて DAW プロジェクトに保存されます。

17.5 本体側の状態表示

Part送信チップの状態表示
図: Part送信チップの状態表示

本体の中段パネルにある Part送信 チップは、クリックで送信を切り替えつつ、色と文字で状態を示します。

演奏設定 メニューにも同じトグルと状態行があります。

17.6 注意と制約


18. MIDI エクスポートとドラッグ

Chord Dock では、複数の書き出し方法があります。

使えるドラッグエリアは、現在のモードによって異なります。


19. ライセンスとエディション

設定ウィンドウとライセンス画面
図: 設定ウィンドウとライセンス画面

19.1 エディション構成

Chord Dock には次の 3 エディションがあります。

主な機能 Lite Extended Performance
タイムラインのコード進行編集 / セクション
コード進行の MIDI エクスポート / プリセット進行
9th 系表記コード(add9 / M9 / m9 / 7(9))
テンションメニュー(9 / b9 / #9 / 11 / 13)
オンコード(スラッシュコード)/ aug / b5 / 6th
五度圏
拡張スナップ / 拡張長さ
ユーザープリセットバンク
アルペジオ / ベースライン生成(ノート編集含む)
リハモ
アレンジャーモード(パッド演奏 / Perform / Song)
ChordPart によるパート別 MIDI 出力

Full Bundle について: Extended と Performance の両方を含むバンドルです。機能は両エディションの和集合になります(比較表で Extended または Performance に ✔ が付く機能はすべて使えます)。

Arranger Mode Demo: Lite / Extended でも、アレンジャーモードを Arranger Mode Demo として試せます。実再生 累積 90 秒、各パート Pad 1〜3 まで、MIDI 書き出しは使用不可、という制限があります。詳細は第 15.2 節を参照してください。

エディションやライセンス状態によって、対象外の機能はロック表示や無効表示になります。

19.2 一般的なアクティベーション手順

  1. Settings を開く
  2. シリアルキーを入力する
  3. 必要に応じてブラウザ側のオンライン認証を完了する
  4. プラグインへ戻ってライセンス状態を反映する

ChordPart 自体にライセンス操作はありません(本体のエディションに従って動作します)。

19.3 反映されない場合

初回アクティベーションにはインターネット接続が必要です。


20. よくある質問 / トラブルシューティング

20.1 DAW にプラグインが出ない

次を確認してください。

  1. インストールが正常終了しているか
  2. Windows では .vst3(本体と ChordPart の両方)を正しいフォルダへコピーしたか
  3. DAW 側で再スキャンしたか

20.2 音が出ない

次を確認してください。

  1. MIDI ルーティング
  2. 受け側音源
  3. mute / solo
  4. DAW のオーディオ設定
  5. Chord Dock 内部オーディオを期待している場合は、そのトグル状態

20.3 セクション内を編集できない

通常セクションモードのままかもしれません。セクションをダブルクリックしてフォーカス編集へ入ってください。

20.4 タイムラインの一部がグレーアウトしている

フォーカス編集モード、または編集範囲を絞る別モードに入っている可能性があります。

20.5 リハモでセクションが読み込めない

セクション長を確認してください。リハモは 16 小節以内のセクションだけを対象にします。

20.6 Arpeggio / Reharmo / アレンジャーの UI が無効に見える

ライセンスやエディションでその機能が解放されていない可能性があります(第 19 章)。Arpeggio は Extended / Performance、Reharmo は Extended、アレンジャーモードは Performance の機能です。

20.7 アレンジャーでセクションが選べない / ランチャーがグレー表示

そのセクションが小節境界の条件を満たしていない可能性があります。アレンジャーモードで使うセクションは、小節頭から始まり、小節の終端で終わる必要があります(1 小節以上)。タイムラインで開始位置と終了位置を小節境界に揃えてください。

20.8 パッドを押してもすぐに切り替わらない

仕様どおりの動作です。アレンジャーモードの切り替えは予約制で、Launch Quantize(セクション)や タイミング(パッド)で設定した位置まで待ってから切り替わります。予約中のパッドは薄いハイライト表示になります。すぐに切り替えたい場合は、設定を 次の小節 にしてください。

20.9 DAW を再生してもアレンジャーの伴奏が鳴らない

再生開始時点で、鳴らすパッドが決まっていない可能性があります。次を確認してください。

  1. パッドにパターンが割り当てられているか
  2. 鳴らすパッドを待機させてあるか。再生前に スタンバイ Pad 1 で各パートの Pad 1 をまとめて待機させるか、パッドを押して予約してから再生します。Pad 1 以外を待機させたい場合は、そのパッドの右クリックメニューから スタンバイにする を選びます
  3. DAW のトラックへのルーティングが正しくできているか。音源トラックへの MIDI ルーティングや受け側音源の設定は、20.2「音が出ない」を参照してください。ChordPart 経由の場合は第 17 章も確認してください

20.10 Song ページの Play が押せない

DAW が再生中は、Song の内部再生は使えません(ホストの再生位置に合わせて Song 配置が鳴る動作に切り替わります)。DAW を停止してから Play を押してください。

20.11 ChordPart が「未接続」のまま

次を確認してください。

  1. 同じ DAW プロジェクト内に Chord Dock 本体が読み込まれているか
  2. 本体の Part送信 チップが ON(送信中)になっているか
  3. 本体と ChordPart のバージョンが一致しているか

20.12 ChordPart 経由の音がずれる

ライブ演奏として鳴らす分には、オーディオバッファサイズが 128〜256 サンプルであればずれは実用上気になりません(第 17.2 節)。録音した MIDI のずれは量が一定なので、一括シフトまたはクオンタイズで揃えられます。タイミングを正確に取り込みたい場合は、リアルタイム録音ではなく、パターン編集ウィンドウからのドラッグエクスポートでパターンを貼り付けてください(第 17.6 節)。

20.13 「版不一致」と表示される

本体と ChordPart のバージョンが異なります。安全のため送信 / 受信は停止しています。両方のプラグインを同じバージョンのセットで更新してください。

20.14 アレンジャーの Pad 4〜8 が使えない

お使いのエディションが Arranger Mode Demo の場合、各パートで使えるのは Pad 1〜3 までです。Pad 4〜8 は表示されますが使用できません(不具合ではありません)。全パッドを使うには Performance または Full Bundle が必要です(第 15.2 節)。

20.15 アレンジャーが操作できなくなった /「デモ終了」と表示される

Arranger Mode Demo の再生時間(累積 90 秒)を使い切ると、アレンジャーの再生・トリガー・編集・MIDI 出力がロックされます。デモ残り時間はプロジェクトに保存されないため、DAW プロジェクトを開き直すか、プラグインを挿し直すと 90 秒に戻ります。制限なしで使うには Performance または Full Bundle が必要です。

20.16 Bass / Arp / Chord Pad のパターンは AI 生成やランダム生成ですか?

いいえ。アレンジャーモードは、AI 生成、クラウド生成、または完全なランダム再生ではありません。プリセットやランダム生成コマンドは開始点を作るためのものですが、パターン自体は編集可能なパッドパターンとして残ります。

Bass / Arp / Chord Pad の MIDI ノートは、選択中セクションのコード進行と、パターン内のタイミング・コードに対する役割設定から作られます。そのため、同じパターンを別のコード進行に当てても、音楽的な形を保ったままコードに追従します。


21. サポート / お問い合わせ

最新情報、リリースノート、製品情報、解説動画、サポート情報は、公式ランディングページと YouTube チャンネルを参照してください。

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