1. 製品概要
Chord Dock は「コード進行をタイムラインとして編集し、五度圏ガイドを併用しながら設計できる」作曲支援プラグインです。
- コードトラック専用のタイムラインエディタ
- 五度圏ビューによるキー / 機能和声ガイド(Extended)
- コード進行をプリセットとして保存・再利用
- MIDI ドラッグ&ドロップで DAW トラックへ書き出し
Lite / Extended は共通インストーラーからインストールされ、 入力したシリアルキーとオンライン認証によって Extended 版の機能が解放されます。
2. エディションとライセンス
2.1 Lite(無料版)
Lite 版はシリアルキーなしで利用できる無償エディションです。
- タイムライン上での基本的なコード編集
- 移調・転回・オクターブ変更が可能なコードパレット
- MIDI ドラッグ&ドロップ
- 編集可能なファクトリープリセット(約 10 種)
シリアルキーを入力しない場合、Chord Dock は自動的に Lite として動作します。
2.2 Extended(有料版)
Extended 版は、有料ライセンスをアクティベートすることで利用できる上位版です。
- Lite 版のすべての機能
- 五度圏ビュー
- テンション(9 / 11 / 13)、スラッシュコード、拡張表記
- ユーザープリセット保存とプリセットの書き出し / 読み込み
- 一部 UI の拡張(Extended 専用スナップなど)
2.3 ライセンスと台数
- 1 アカウントにつき 2 台まで同時にアクティベーション可能です。
設定 → ライセンス管理ページを開くから、認証済みデバイスの確認・解除が行えます。- 2 台とも埋まっている状態で新しい PC を認証する場合は、不要なデバイスの認証を解除してから再度アクティベーションしてください。
3. クイックスタート(最初の 10 分)
初回起動から「コード進行を作り、MIDI を DAW に貼り付ける」までの最短ルートです。
3.1 インストールとプラグイン読み込み
- インストーラーを実行し、OS に応じて VST3 / AU をインストールします(AAX / Pro Tools は準備中)。
- 使用する DAW を起動し、プラグインスキャンを実行します。
- インストルメントトラックまたは MIDI エフェクトスロットに Chord Dock を挿入します。
3.2 基本レイアウトを把握する
- 上部: トップツールバー — Undo / Redo / 拍子設定 / 保存 / エクスポート / 設定(ギアアイコン)など
- 中央: タイムラインエディタ — 小節・拍に沿ってコードイベントを並べるエリア
- 下部:コードパレット/右サイドパネル — コードタイプ、テンション / スラッシュ、ボイシング、プリセット など
3.3 コード進行を入力する
- タイムライン上で、コードを置きたい小節位置をクリックしてインジケーターを移動します。
- コードパレットからコード種別(例: C, Am7 など)を選択し、ダブルクリックで挿入します。
- タイムライン上に配置されたコードイベントの右端をクリック&ドラッグで長さ(小節数 / 拍数)を伸縮できます。
- 同じ要領で数小節分の進行(例: C – Am – F – G)を並べます。
3.4 試聴する
- DAW 側の再生を開始すると同期して内部シンセでコードが再生されます。
- コードパレットをクリックする事でそのコードの響きをプレビューできます。
- トップツールバーのスピーカーアイコンで、内部オーディオをミュート / 有効化できます。
3.5 MIDI を DAW へドラッグ&ドロップ
-
タイムライン上でコードイベントを選択します。選択方法は以下の通りです。
- Ctrl(Mac は ⌘)+クリック:複数のイベントを追加選択/解除
- ドラッグで範囲選択:囲んだイベントをまとめて選択(ボックス選択)
- タイムライン右端の「MIDI ドラッグ」エリアをクリックしそのままドラッグするとコード進行が DAW トラック上に MIDI クリップとして貼り付けられます。
3.6 Extended 機能を試す(お持ちの場合)
-
中段パネルから五度圏ビューを開き、任意のキーからコードを切り替える。
- 右クリックしてコンテキストメニューを開き、ドラッグ&ドロップでコードパレットのコードを差し替えます。
- タイムラインに直接配置する事はできません。
- コードパレットのコンテキストメニューからテンション(9 / 11 / 13)やスラッシュコードを追加する。
- ユーザープリセットとして進行を保存し、別プロジェクトで再利用する。
4. アクティベーション手順(Extended)
4.1 1 台目のアクティベーション
- Extended を購入すると、シリアルキーが発行されます。
- Chord Dock を起動し、右上のギアアイコンから設定ウィンドウを開きます。
ライセンス入力…
ボタンを押し、表示された入力画面にシリアルキーを入力します。- 入力が正しい場合、ブラウザが自動で起動します。
- ブラウザ上で Chord Dock アカウントにログインし、その PC を「認証済みデバイス」として承認します。
- プラグインに戻り、数秒待つと Extended 機能が有効になります(必要に応じて DAW の再起動を行ってください)。
4.2 2 台目以降のアクティベーション
- 2 台目の PC に Chord Dock をインストールします。
- 2 台目でも 設定ウィンドウで
ライセンス入力…
ボタンを押し、同じシリアルキーを入力します。 - ブラウザが開いたら、同じアカウントでログインし、その PC を認証します。
- すでに 2 台とも認証済みの場合は、ライセンス管理ページで不要なデバイスを解除してから再度アクティベーションしてください。
4.3 オフライン利用について
- アクティベーションとデバイス管理時のみオンライン接続が必要です。
- 一度認証が完了した環境では、通常の編集・再生・MIDI エクスポートはオフラインでも利用できます。
- 新しい PC での認証や、デバイス解除、シリアルキーの再取得には再度オンライン接続が必要です。
5. メイン画面の各部名称
5.1 トップツールバー
- Undo / Redo: 直前の操作を取り消し / やり直し
- 拍子変更: 指定小節に拍子変更イベントを挿入
- Center: 再生カーソル位置が中央に来るようスクロール
- Progression: コード進行の保存 / 読み込み
- Export: タイムライン全体を一括で MIDI エクスポート
- 内部オーディオ: 内部シンセのオン / オフ(MIDI 出力は継続)
- Settings(ギア): 設定ウィンドウ(ライセンス・オンライン認証など)を開く
- Degree View: ディグリービューのオン / オフ
- Timeline Only: タイムラインのみ表示モードの切り替え
- 一括セクション表示: 全セクションの「中身を表示」を一括で切り替え
5.2 タイムラインエディタ
- 水平方向に時間が流れるコードトラックです。
- 小節ごとにメジャーグリッド、拍ごとにサブグリッドが表示されます。
- コードブロックはドラッグで移動・伸縮・コピーが可能です。
- スナップ設定で、1 小節単位 / 拍単位 / Extended スナップなどを切り替えられます。
5.3 コードパレット
- 現在のキー / スケールに応じたコード候補を一覧表示します。
- 基本コード(トライアド / セブンス)は Lite でも利用でき、テンション / スラッシュなどの拡張は Extended で解放されます。
- クリックでコードタイプを選択し、タイムラインに配置します。
5.4 プリセットブラウザ(Extended)
- 典型的なコード進行をまとめたプリセットを管理します。
- 進行をプリセットとして保存し、他プロジェクトや他 DAW への移行に利用できます。
- 外部ファイルとして書き出し / 取り込みが可能です。
5.5 設定ウィンドウ
設定 → ライセンス では、現在のライセンス状態(Lite / Extended)や、
認証済みデバイス、ライセンス管理ページへのリンクなどを確認できます。
5.6 セクション(Section Clip)
Verse / Chorus など曲の一部区間を、色付きクリップとしてまとめて扱える機能です。
- 作成: 複数のコードブロックを選択して
Create Sectionを実行します。 - 移動: クリップをドラッグすると、中身(子コード)も同じ量だけ移動します。
- 制約(通常モード): セクション範囲内は占有扱いのため、コードを置けません。
- 複製ドラッグ: 修飾キー(Windows: Ctrl / macOS: Option ⌥)を押しながらドラッグします。
- フォーカス編集: クリップをダブルクリックで Focus Edit Mode に入り、範囲外はグレーアウトして操作できません(Esc で終了)。
- 中身を表示(Reveal Contents): 通常モードでもセクション内のコードをゴースト表示できます(編集は不可)。
- 解除(Dissolve): クリップ表示を解除し、中身のコードを通常表示に戻します。
- 色の変更: Extended のみ変更可能です(Lite は購入導線が表示されます)。
6. よくある質問(抜粋)
Q1. ライセンスは何台まで使えますか?
1 アカウントにつき 2 台まで同時にアクティベーションできます。
不要になった PC の認証を解除すると、新しい PC で Extended として利用できます。
Q2. Extended を購入したのに Lite のままです。
次の順番で確認してください。
- 設定ウィンドウを開き、「ライセンス入力…」からシリアルを再入力したか
- ブラウザでログインして、この PC が「認証済みデバイス」になっているか
- 設定ウィンドウ上のステータスが Extended になっているか
- 2台上限に達している場合は、不要な端末を解除してから再試行したか
- それでも駄目な場合、DAW を完全終了→再起動しているか
Q3. Extended はオフライン環境でも使えますか?
はい。初回アクティベーションとデバイス管理のみオンラインが必要で、通常利用はオフラインで行えます。
Q4. Lite としてだけ使いたいのですが、Extended のシリアルは必要ですか?
必要ありません。シリアル未入力時は自動的に Lite として動作します。
Q5. インストール後に DAW にプラグインが表示されません。
以下を確認してください。
- DAW のプラグイン再スキャン
- DAW の再起動
- 対応フォーマット(VST3 / AU)が正しくインストールされているか(AAX は準備中)
それでも解消しない場合は、お問い合わせフォームからご連絡ください。
7. サポート / 連絡先
製品サイトやアップデート情報、ライセンスに関する詳細は、以下のページもあわせてご覧ください。
- 製品サイト / ランディングページ: Chord Dock LP(日本語)
- お問い合わせフォーム: Google フォーム
バグ報告や機能要望は、再現手順とご利用の OS / DAW / プラグイン形式(VST3 / AU)を添えてご連絡いただけると助かります(AAX は準備中)。